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【訪問レポート】よだれが止まらない!「おいしい浮世絵展 」で知る江戸の食文化【感想】

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こんにちは。荷物運び用荷物(@nimotsu_hakobi)です。

今回は、森アーツセンターギャラリーで開催中の「おいしい浮世絵展~北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい~」に行ってきました!

 

目次

 

「おいしい浮世絵展~北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい~」ってどんな特別展?

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「おいしい浮世絵展」は六本木の「森アーツセンターギャラリー」で開催されている、浮世絵を通じて江戸の食文化がわかる特別展です。


展示を見て思ったこと・気づき・感想

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バラバラと、思ったことや知ったことをメモしていきます。まだ行かれていない方は、ネタバレが平気な場合のみご覧ください。

 

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  • 第1章 季節の楽しみと食

■季節

・四季の移り変わりに敏感な日本と言いますが、季節によってどんな食べ物が親しまれてきたんでしょう、という切り口から本展は始まります。

・春の展示が多い。やはり日本人は春が好きなんでしょうか。

・豊国の絵に、ワイングラスが描き込まれていました。ワイングラスって江戸時代に使われていたのかしら、と思い調べてみましたがちょっとわかりませんでした。

・夏の絵では、スイカを四角く切って皿に盛っていました…!今では皮にくっつけたまま食べてしまいますが、江戸時代には食べやすい大きさに切っていたのですね。

・秋はお月見が一年間で2回あったそうです。月を見ながら飲み会、いいですね。月見って現代でイベント化できないですかね。

・冬は当時から焼き芋が人気だったそう。

 

  • 第2章 にぎわう江戸の食卓

■歌舞伎

・演技中だけでなく、役者のオフの姿の絵も需要が高まり描かれるようになったそうです。ジャニオタの私にはすごく気持ちがわかりますね…。裏側や素の表情を見たいというファンの気持ちは、今も昔も変わりません。

・席がぎっしり埋まっています、満席です。いい席ほど価格が上がるらしいのですが、場所は抽選なのでしょうか?それほど、そんなに倍率は高くないのでしょうか?

■幕の内弁当

・幕の内弁当は元々、お見舞いや贈り物として高い値段設定(2000円)で販売されていたそうです。当時の中身は、握り飯・厚焼き卵・かんぴょう・里芋・かまぼこなど。箱もでかいし、見た目はおせち料理っぽい。

■うなぎ

・蒸してタレを付けて焼く食べ方は、江戸時代から始まったそう。鰻屋の中を描いた絵では、みんな暑くて胸元がはだけてしまっています。

・うちわの形の、蒲焼を食べる女性の絵がすごくいいです(チラシのメインの女性)。後ろに虹が出ていて、着物がカラフルで。ポカリスエットのCMのような爽やかさで、鰻の蒲焼にかじりついているんです。私はうなぎにこういうイメージを抱いていないので、ちぐはぐさを感じて面白い。

■天ぷら

・江戸時代には、室内で火を使うのは禁止されていたそう。火事対策はしっかりしていますね。

・天ぷらは元々魚を衣で揚げたものを言うらしく、野菜は野菜揚げや精進揚げと呼ばれ、天ぷらとは区別されていました。

・月岡芳年の『風俗三十二相 むまそう』。仏の特徴を32相というので、そのパロディになっています。この女性たち本当にどれも可愛くて好きなんですよね〜。「むまそう」は目元が赤っぽくてセクシーですね。

■魚河岸

・国安の絵、活気ある街の様子を描いています。左下の黒い魚、マグロでしょうか?縦も横も人間くらいのくらいのサイズ。

■粋な男

高下駄が流行。魚河岸のお兄ちゃんたちがぬかるむ場所でも歩けるように高下駄を履いており、そのうち街の男性たちも履くようになったんだとか。魚河岸はモテたんでしょうね~。

■錦絵

・錦絵の刷り部数の解説がありました。それによると、根拠はないが初版は200枚からとあります(根拠ないのかよ…)。例えば国芳の「八犬伝」の絵、3枚続きで1枚38文、3枚で118文。4文で100円くらいと聞いたことがありますから、1枚950円、3枚で2,950円でしょうか。

・貞秀の3枚続きの「富士の裾野」の絵は、初版5,000枚、増刷3,000枚が売れたそうです。3枚続きなので、24,000枚!現代の初版部数も5,000部とか、現代の新刊書籍くらいじゃないの…。口コミだけで売れたということなの?

■蕎麦

・蕎麦が「麺類」として認識されるようになったのは、どうやらごく最近のことらしいです。蕎麦「餅」や蕎麦「がき」として食べられていたのから、蕎麦「きり」にメインの食べ方がシフト。外郎売に「そば切りそうめんうどんか~」というフレーズがありますが、蕎麦の食べ方がいくつかあったことを指しています。

■豆腐

・『豆腐百珍』:100のレシピが詰まったレシピ本。

・豆腐小僧:紅葉マークの豆腐…。

■貝

・潮干狩りでとった、ハマグリやあさりを日常食として食べていたそうです。

■美人と料理

116番 歌川国芳の『玉揃 舞だま』: 色合いとか後ろの小物とかめっちゃ可愛いですね…ポストカード探そうと思って出口で忘れてました。

■醤油

・元々は関西で生産されていて、関東では高価だった醤油。江戸後期の関東エリアの経済政策により、銚子や野田で良質な濃口醤油が作られるようになりました。今でも、野田にはキッコーマンの工場などがありますよね。

■果物

・江戸では、果物を「水菓子」と呼んでいるそうです。和食のコースのお品書きで見かけることがありますね。

・不思議な料理を発見!「水物」と言い、梨・りんご・大根・きゅうり・蓮根などを四角く切って水に浮かべるという、なんとも不思議な料理です。めっちゃまずそう…。でも夏だと果物や野菜が冷えているのは嬉しいのかな。浮世絵にも描かれていました。

■白玉

・何をかけて食べているのか気になったのですが、砂糖をかけて食べると高額だったそうです。ということは、何もつけずに食べていたのでしょう。

 

  • 第3章 江戸の名店

・「東京カレンダー」的なセクションでした。「八尾善」とか有名ですが展示中の浮世絵にはなかったな。

 

  • 第4章 旅と名物

・旅をテーマに、東海道を巡りながらその地域の郷土料理を紹介するセクションが本展のラストです。作品や解説パネルの下に、定期的にネッコの丸いパネルが現れるようになりました…可愛い…。

・ベストセラー『旅行用心集』。旅行者向けの実用書です。駕籠に乗ったときに酔わない方法や、落馬したときの手当ての仕方が掲載されているそう。本当に実用的な内容!

・東海道五十三次を見ながら旅行してる気分になれる、コロナ禍にぴったりの展示です。

 


グッズのラインナップ

今回は何も購入していませんが、

ファイル/ポストカード/缶バッチマグネット/

トートバッグ/Tシャツ/お菓子/図録

 などがありました。

 


「【訪問レポート】よだれが止まらない!「おいしい浮世絵展 」で知る江戸の食文化【感想】」のまとめ・全体の感想

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全体の感想としては、江戸時代のグルメの説明、浮世絵で当時の様子も見せながら料理の再現写真もあったりして、食事という切り口から江戸時代の江戸っ子にぐっと近づける展示だったかなと思います。二人以上で来ていた方々は結構浮世絵を見ながら盛り上がっていました。浮世絵は描き込み量の多い絵なので、絵を読むように眺められるのがいいですよね。

 欲を言えば、もう少し作品に描かれている食べ物自体について深く突っ込んでほしかったですかね。「この絵では、こういう風になっています」のような…。


「おいしい浮世絵展~北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい~」の概要

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会期:2020年7月15日(水)~9月13日(日)※休館日:8月14日(金)

会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)

開館時間:10:00~20:00

※7月21日(火)・7月28日(火)・7月30日(木)・8月28日(金)は 17時閉館

※入館受付締め切り:閉館の30分前

 

 日本美術の鑑賞についてまとめた記事がありますので、興味がありましたら合わせてお読みください。↓

hinachanningyo.hatenablog.com


参考サイト

おいしい浮世絵展

 

 

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